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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第14章 MARIGOLD






人生なんて単純だ。
強い者が勝つ。
強い者が勝者。

力がねぇ奴らの戯言なんて、負け犬の遠吠え。


“絶望”したあの時。
“悲嘆”に暮れたあの日々。
“別れの悲しみ”に歓喜したあの瞬間。



だから、俺は勝ち続ける。
負けなんて、もう2度と味わいたくねぇ。
俺が欲したのは、負の感情を統べる力だけだッ。




「ドフィ、どうしやした?」

「・・いや、昔を思い出していただけだ。
まだ、渋滞を抜けねぇのか?」

急いでいるわけじゃないが一向に流れない渋滞。
雨脚も強くなり、微かに聴こえるBGMも窓を叩く雨音で掻き消され始めた。

ふと、窓の外。
雨宿りしている人々の中にの姿が見えた。
待ち合わせだろうか、キョロキョロ辺りを見渡しているその表情に不安の色が見えた。




「トレーボル、この後の予定は全てキャンセルしてくれ」

驚き、止めるトレーボルの声を背後に聞きながら俺は車から降りた。
身体に当たる雨粒を避けるため、足早に急ぐ。

の格好、どう考えてもデート。
そしてあの日、罰ゲームとして名指しされた男との約束の日。



俺が狙って手に入らなかったモノは無い。
財力も名誉も全て手に入った。
次に狙うのは、この女だ。


“独占欲”という名の負の感情。
これも統べてやる。



「」

「・・えっ?ドフラミンゴ、さん?」

既に目的の人物と顔を合わせていて、ほころんだ表情だった。
予想だにしない俺の登場に驚きの色を隠さない。




「何故、お前がここにいる?」

ローの驚き。


さぁ、動揺するがいい。
その動揺こそチャンスだ。

俺はこれまで、それで統べてきた。
負けられねぇ戦いが今、始まった。








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