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花言葉を君に 【ONE PIECE】 現パロ

第8章 CHAMOMILE





そのままエレベーターホールまで連れて来られた私は、やっと下ろしてもらった。
急いでエレベーターに乗る。

「6階、607号だ」

『ありがとうございます。
あの、手術の方は・・・・・』

「無事に終わったに決まってるだろ」

失敗なんてするわけが無い、との表情。
私は安心してローに笑顔を見せる。

『良かった・・』


そんな私をジッと見るロー。

『・・あの?・・・
閉めれませんが?』

エレベーターのドアを押さえたままのローに恐る恐る声を掛ける。

「・・このまま行かせてエレベーターが停まるってオチじゃねぇだろうな?」

『・・・多分、大丈夫かと』

「多分かよ」

フッと笑みを零すロー。
そっとその手を離した。
そして、ドアが閉まるギリギリに囁くように言葉を紡ぐ。

「・・・似合ってる、その格好」

『えっ?』

私の呟きは、ローには届かなかった。









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ローに教えられた通り無事、モーダに会う事が出来た。
既に麻酔から覚めていたモーダは、口を覆っていた酸素マスクを取り私にVサインをして笑った。

『遅くなってごめんなさい。
こんな格好で済みません』

一緒にいた、モーダに良く似た女性 母親に私は頭を下げた。
よく考えればお見舞いには相応しくない格好。
時間が無かったとはいえ、もう少し考えるべきだった。

「いいえ、こちらこそお忙しい中ありがとうございます」

「素敵よお姉さん!お姫様みたい」

そう笑うモーダに、私は約束の花束を手渡す。

「「可愛い」」

モーダと母親の声がピタリと揃う。
顔を赤らめる母親。

親子なだけあって、感性は同じみたいだ。




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