• テキストサイズ

【うたプリ】歌い手Minori、トリップします……?

第4章 皆との1週間


カサッ


「「っ!!」」

「こんなところで何をしている」

貴「カミュ!?」


草が揺れる音がしたのでそっちを見てみると、そこにはカミュがいた。

カミュはここまで走ってきたのか、汗を掻いていた。


黒「何でてめぇがいんだよ」

カ「姫香が寮にいないから探しに来たのだ」

貴「あっ………。ゴメンね、カミュ」

カ「ふん。この俺はあまり心配させるな」

貴「………うん」


あのカミュも心配してくれている。

そう考えると、かなり嬉しかった。

もう皆の存在は、僕の心の中で大きく膨れ上がっていた。


貴「………蘭丸、先に戻って皆を集めておいてくれる?シャイニーさんや林ちゃん、龍也さんも」

黒「………早く戻れよ」

貴「わかってる」


タッ


そう言った蘭丸は、僕とカミュを置いて先に戻ってくれた。


貴「…………カミュ」

カ「なんだ」

貴「心配かけてゴメン。………ありがと(ボソッ」

カ「だったら、この後ちゃんと話せよ」

貴「!」


僕は気恥ずかしくて聞こえないよう呟いて言ったつもりだっけど、カミュにはちゃんと聞こえてたようだ。


貴「………わかってるさ。全部、僕の知っている限りのことを話すよ」

カ「当然だ。迷惑をかけないようとするのはいい心掛けだが、一人で抱え込まれるのも迷惑だ」


ふふ、カミュなりの励ましかな?

………でも、ちゃんと話そう、僕の知っている全てを。


……それにしても、どうしてかな。

皆なら信用………、いや、信頼できるような気がするんだ。

頼るまで時間がかかるかもしれない。

今まで自分でできることは、全部一人でやってきたから。

僕を助けてくれたお母さんとお父さんに、心配かけないよう。

………でも、それはそれで心配かけてたかもしれないって今なら思うよ。

カミュの一言で、知らないうちに迷惑をかけてしまったって思うから。

そう思うと、少し泣けてきた。


貴「………カミュ、どんなことがあっても、貴方たちは、“私”の見方でいてくれる……?」

カ「っ///」

貴「カミュ……?」


下から覗き込むように聞いたら、カミュの顔が真っ赤になった。

何故だ。


カ「あ、あぁ//それぐらい、当然だ//」

貴「?、ありがとう(ニコッ」

カ「//」


少しカミュの様子が変だけど、ありがとう、カミュ。
/ 68ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp