【うたプリ】歌い手Minori、トリップします……?
第4章 皆との1週間
カミュside
カ『何。姫香が倒れただと』
美『うん。熱も下がってきたけど、まだ平熱の域まで達してない』
カ『わかった』
ピッ
先程、美風から電話が来た。
仕事前に美風から電話が来るなんて珍しいと思い話を聞くと、姫香が倒れたという。
全く、美風は一体何をしていたんだ。
姫香は、今日は美風と出掛ける日だとあんなに楽しみにしていたというのにな。
仕方ない。
とっとと仕事を済ませて、帰ってやるとしよう。
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ガチャ
寿「あっ、お帰りミューちゃん」
カ「姫香は」
寿「あれれ~?ミューちゃんが誰かの事心配するなんて、珍しいんじゃない?」
カ「黙れ寿。もう一度聞く。姫香はどうした」
寿「さっき一度起きてね、まだ熱が完全に下がってないから寝かせたよ」
カ「そうか」
…………先程の寿の言葉、とてつもなくうざかった。
俺自身、姫香のことを心配してることなど重々承知している。
それを言われると、どうにも心が落ち着かん。
しかも、寿に、だ。
………まさかこの俺が、女王以外の人間、しかも女のことを心配するなんてな。
早く良くなれ、そして、俺にケーキを作ってくれ、姫香。
あの後、黒崎も帰ってきた。
どうやら、寿が黒崎に連絡していたようだ。
リビングのドアを勢いよく開け、姫香の事を聞いてきた。
美風もほどなくしてリビングに戻ってきた。
どうやら、だいぶ回復してきたようで、明日には大丈夫だと。
キーーッ
「…………皆?」
カ「!、姫香!?」
寿「ヒメちゃん!?」
黒「おい!起きて大丈夫なのか!?」
美「無理しないで」
少しリビングで黙っていると、急に扉が開いた。
そこに立っていたのは、姫香だった。
倒れた後の姫香を見ていないから何とも言えないが、今朝より顔色は悪そうだった。
貴「大丈夫。藍や嶺二の看病のおかげでね」
寿「良かった~(ホッ」
寿はそういうと、わかりやすいぐらいホッとしている。
かくいう俺も、内心ホッとしているのだが。
貴「今日はゴメンね、藍」
美「別に。君の様子に気づけなかったボクも悪いから」
そういう美風は、いつもとどこか様子が違った。