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【うたプリ】歌い手Minori、トリップします……?

第4章 皆との1週間


美「大丈夫?顔色が悪いよ?疲れちゃった?」

貴「………あっ、うん、平気(ニコッ」


藍に声をかけられて、ようやく自分がボーっとしてたことに気づいた。

心配かけまいと笑うと、藍に少し怒られた。


美「嘘。全然笑えてない。少しは自分のことも考えて」

貴「…………」


少しは自分のことも考えて、か………。

これでも十分考えてるつもりなんだけどなぁ………。


………はぁ。

なんかすっきりしない………。

あの夕焼けを見ていると、胸がざわついて気持ち悪い………。

まるで、“赤い血の海”を見ているようで………。

………って、何で“赤い血の海”?

それじゃあまるで、そんな光景を知っているような……。


「姫香…………?」

貴「ぇ……………」


ドクン

ドクン


誰かに声をかけられると、急に僕の鼓動の音が聞こえてきた。

気持ち悪い。

なにこれ、吐きそう。

頭の中がぐわんぐわんして、何が何だかわからない。

嫌だ。

怖い……。

来ないで……。

助けて……………。

誰か…………!!


「………カ!ヒメカ!!」

貴「あっ………。藍……?」

美「大丈夫!?顔が真っ青だよ………」

貴「…………(微笑」


僕は力なく笑った。

藍に声をかけられて、少し落ち着いた。

でも…………。

目の前にいる“女の人”の存在が、とても嫌に思えた。

どうして?

この人とは初対面なはず………。

どうしてこんなに、“逃げたい”と思うの?


「…………生きていたのね、姫香」

貴「………貴女は、誰、ですか……。僕は……、貴女のこと、知りません………」

「覚えてないの………?」


ドクン


女の人は、悲しそうな顔で言った。

“覚えてない”。

そう聞かれたとき、また聞こえてきた胸の鼓動。

僕は、この人の事を知っている…………?


「………私は『紫音姫莉』。貴女の“母親”よ」

貴「僕の、母親………?」


ドクン


ドクン


ドクン


貴「あ…………。あぁ………!!(ガタガタ」

美「ヒメカ!?」


嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。

気持ち悪いよ。

何なの、これ………!!


女の人の言葉と同時に、“僕”の知らない映像が流れてきた。

これは…………、昔の“私”………?


貴女「………僕は、一体………、誰……?」
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