【うたプリ】歌い手Minori、トリップします……?
第4章 皆との1週間
楽器屋を出た後ぶらりとデパート内を回っていた。
藍は色々とデパートについて分析をしていた。
こういうところを見ると、本当にロボットなんだと思うが、見たことのない物を見た時の表情は、年相応の子供の表情。
矛盾しているが、時々藍は本当にロボットなんだろうか?と、思う。
それほど、人間らしい表情を見せてくるのだ。
美「ヒメカ、ここは?」
ぶらりと一通り見て回ったので、後行ってない7階に来た。
まさか、こちらの世界でもこういう場があるなんてね。
天国万歳。
貴「あぁ、アニメートだね」
美「アニメート?データとしては知っているけど、本当にあるんだね」
貴「アニオタにとってここは天国だからね」
そういう僕にとっても、既にわかっているだろうが天国なのだ。
こう見えて僕はアニオタ。
と言っても、誰にも言ってないし言うつもりもない。
最近、音楽に夢中でアニメなんて見てないから、特定の物しか見てないしね。
あっ、ここに来る前の話だよ?
美「………ちょっと見てくる」
貴「了解」
そういうと藍は僕の下を離れ、店の中に入っていった。
それじゃあ僕も、見て回りますか。
この世界に何のアニメがあるか知りたいし。
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貴「や~、満足した~」
美「まさか君がアニオタだとは思わなかったよ」
貴「別にいいじゃん(ムスッ」
美「(クスクス」
あの後、僕はアニメートを藍以上に満喫した。
僕の大好きなアニメ、〇のヨナやハイ〇ュー、黒〇のバスケ等々、沢山あったしね。
美「そろそろ帰ろうか」
貴「そうだね」
7階にあるアニメートも見たことで、デパート内はだいたい見終わった。
うん、最高に満足。
この時の僕は満足しすぎて周りの様子を全然見ていなかった。
その注意不足のせいで、“最悪な人”と“再会”するとは知らずに―――。
ウィーーン
貴「う~ん……、はぁ」
外に出ると空はもう、真っ赤に染まっていた。
僕は外の空気がおいしかったので、思いっきり背伸びをした。
けれど、普通ならこの夕焼けを見て“綺麗”と思うところなんだろうけど、今日は何故かそう思えなかった。
嫌な予感………。
さっきから胸の奥がざわついていたのだ。
美「………ヒメカ?」