【うたプリ】歌い手Minori、トリップします……?
第3章 見知らぬ世界
月「はぁ……シャイニーったら。ここ、病院だっていうのに」
日「胃が痛い………」
貴「………ドンマイです」
割った窓とかの修理、いつも日向龍也がやってるもんねー。
あの人の登場や退場の仕方だけで、一体いくら掛かってるんだろう。
1ヶ月だけで万は楽々越えるよ、きっと。
なのに赤字にならないのは、やっぱ事務所に所属してる人がすごいからだろう。
月「それじゃあ、私たちも行くわね」
貴「あっ、はい」
日「そろそろ行かないと、仕事に遅れそうだしな」
そんな貴重な時間削ってまで、来てくれたんだ……。
赤の他人のためにここまでできるなんて、やっぱ普通じゃない。
貴「今日は来てくださって、ありがとうございました」
日「気にするな」
月「そうそう。私たちが来たくて来てるんだからね」
貴「………はい(ニコッ」
月「う~ん!笑った顔も可愛いわ!!」
ギュッ
貴「へっ!?」
え、なにが起こった……?
なんで月宮林檎に抱き締められてるのかな、僕。
………てか、かなり痛い痛い痛い………!
なんかミシミシいってる気がするんだけど気のせいかな!!?
見た目女の子でもやっぱ男の人だよ!!
日「おい林檎、離してやれ。苦しそうだ」
月「あら、私ったら。ごめんなさいね」
貴「い、いえ」
は~……。
やっと解放された~。
そう抱き締められていた時間は長くはないんだけど、解放感が半端ない。
月「それじゃあ本当に帰るわね」
日「また来るな」
貴「はい、楽しみにしてます」
日「それじゃ」
月「またね」
貴「ありがとうございました」
ガラガラ
貴「…………ふぅ」
やっと一人になれた………。
いや~、決してあの三人が嫌ってわけではないんだけど、考え事するには一人になるのが一番だし。
…………さて、机の上にある荷物の中確認しますか。
ミューズの事だから抜かりはないだろうけど、念のために。
貴「財布にスマホ、通帳にハンカチティッシュっと」
うん、特に無くなった物はなさそうだ。
念のため財布の中身や通帳も確認したけど、大丈夫そうだ。
気になる点って言えば、お金を預けてる銀行名が変わってるっていうことだけ。
この世界と僕がいた世界は似ているようで、全く別の世界ということだろうか?