第3章 戻る方法
「あっ!そうだ。二人で話でもしてきたら?」
満面の笑みでそういう及川
「「及川(さん)!?」」
突然の提案に二人の声が重なった
「及川さん....そんなことを急に言われても」
「良いじゃん。同い年の女の子と話す機会なんてないでしょ?」
「..わかりました」
観念したのか静かに項垂れると花村は半ば無理矢理に橋口の腕をつかみ、引きずるようにしてその場を去った
「良かったのか?二人にして」
二人の姿が完全に見えなくなり、岩泉が静かに問いかける
「ん?そうだね.....」
及川はチラリと岩泉を見るとすぐに視線を戻し頬を緩めた