第1章 Episode 1
トゥルルルル-
家に帰りご飯を食べ、お風呂に入り、電話番号をちらりと見て携帯を開く
半信半疑で電話すると暫くコール音が鳴り男性の声が聞こえた。
?「はい、Kiramuneカンパニー秘書の吉野です。」
『 あ、応募チラシを見て電話したんですけど...』
?「あ、少々お待ちください。」
~♪
社長~と呼ぶ声が聞こえて何か音楽が流れ始める。
恐らく電話を待機状態にしたのだろう。
澄み渡る数名の男性の声で軽やかに歌われている。
暫く聞き惚れていると「ガチャ」と言う音とともに明るい男性の声が聞こえた
?「お電話変わりました~っ、社長の浪川です。」
『あ、っと私は...』
浪「名前とかいいよ~!! 応募チラシ見てくれたんだよね?とりあえず明日の予定なんだけど...」
『ちょ!待ってください!そんな急に...』
慌ててメモを取りに行こうとすると電話越しに静止の声が入った。
?「浪川くん、誰と電話しているんだい?」
浪「げ...神谷会長っ...」
『 ...?浪川さん?』
神「あ、新人さん?うちの浪川が余計なこと喋ったでしょ?」
クスクスと笑いながら「明日10時にココ、来れるかな?」と問われる。
『あ、大丈夫です...っと貴方は...』
神「会長の神谷、宜しくね」
優しげな声が聞こえて「地図は調べれば出てくるはず、受付とか無いから入ってきちゃっていいよ~」と簡潔に説明された。
『あ、ありがとうございます!』
神「いえいえ、じゃあ明日楽しみにしています。」
ふふっ、と意味深な笑い声が聞こえた後電話が切れる。
何だか不思議な会社みたいだ。