第1章 Episode 1
「今日限りでこの会社は終わりだ。」
『は?』
突然告げられた言葉に理解出来ず、呆然とその場に立ち尽くす。
話を聞くとこの会社の誰が勝手に会社の金を使い、毎月赤字、お陰で倒産になったそうだ。
『...これからどうしようか、』
当分暮らしてける分のお金は会社が払ってくれたけど、せいぜい持って1ヶ月位だろう。
『仕事...探さなきゃ、』
独り言を呟きながら向かったスーパーで適当にお弁当を買う、自炊なんてする元気もなかった。
「540円になりま~す、」
『お願いします、』
袋にお弁当を詰めて出ようとすると、たまたま目に入った求人チラシ
"Kiramuneカンパニーで働きませんか?"
・性別は問いません
・なにより頑張ってくれる人募集
・応募で即採用
「Kiramune...カンパニー?」
聞いたことのない名前だったけどいまの私にはちょうど良かった、
「即採用ね...電話してみるか、」
電話番号をメモしてスーパーを出た。