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蜜月の熱に酔わされて。(ハイキュー R-18)

第17章 その黒は、心を支配する。(夜久衛輔)


「そんなにリエーフが良ければそっちにするか?」
「あっ…!あぁ…んん!!」
「どんな思いでお前らをいつも見てるか…わかんねぇだろ?」
「やぁ…!やだ…!あぁ…っ」

夜久の問い掛けには言葉を返せない。
それでも頭ではどうすべきかずっと考えていた。




『リエーフ』『いつも見てる』




この二つのワードで何故夜久が怒っているのかがわかったのだ。

懐いてくれていた後輩への対応が良くなかった。
尻尾を振っていたつもりはない。
だけど逆の立場で考えたらどうだろう?


もし夜久が、自分の友達と毎日仲良くしていたら。



「…………っ!」

(そんなの、嫌……!)


目の前の夜久の顔を見つめる。
なんて悲しい顔をしているのだろう。
こんな顔をさせてしまったのは、自分なのだ。


「そろそろ限界だろ、イケよ…」
「……い、や…っ!このまま、なんて…嫌です…!」
「…………ココ、こんなに腫らしてんのに?」
「……あぁ…っ!」

不意に指で弾かれた秘芽。
達しそうになってしまうのを奥歯を噛み締めては必死に堪えた。

伝えなければ。
謝らなければ。



「夜久、先輩……!私は…先輩が好きです…!」
「…………」
「深く考えて、なかった…灰羽くんの事、弟みたいで…でもそれがっ…先輩の事、傷付けてたなんて……」
「…………」
「ごめんなさい…、夜久先輩、ごめんなさい…!」


ごめんなさいと、好きを繰り返す。



「…………っ、」
「せ、んぱ……」


の鼻を掠めるのは夜久の、香り。
柔軟剤とほんの少しの汗。
の一番大好きで落ち着く香りだった。


「…ごめんな」
「…………っ!」

を抱き締めた夜久が呟いたその言葉はさっきまでの冷たい言葉とは違う。
優しさが込められているのがわかった。

「う……っ先輩ぃ~…!」

安心したのかの目からは涙が溢れてきた。
ぎゅうぎゅうとしがみつくの背中を夜久は優しく擦る。


「好き、先輩…好き…!」
「あぁ…俺も」


唇が、重なる。

今日初めてのキスだった。










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