第15章 合宿前夜のオネダリ。(月島蛍)
「帰って来るの、いつだっけ……」
「今回は一週間後」
「前は二日間だったのに…」
「まぁね、寂しいんだ?」
そう聞いた僕の質問への答えは中々返ってこない。
うーん、と少し唸ってから真っ直ぐに僕を見つめては笑顔を見せた。
「寂しいけど、私バレー頑張ってる蛍が好きだから。応援してる!」
「……あ、そ…」
たかが部活にそこまで熱くなるつもりはない。
だけどがそう言うならほんの少しだけ頑張ってみても良いかなとは思う。
「それよりこそ僕がいない間、他のヤツに隙見せないでよね。ただでさえボヤっとしてるんだからさ」
「ひどーい!ボヤっとなんかしてないよー!」
「それから、一人でスるのも禁止ね」
「ひと…っ?!//し、しません!そんなこと!!」
トマトみたいな顔をそっと引き寄せてこめかみにキスを落とす。
「合宿から帰ってきたら…立てなくなるほど抱いてあげるから」
「……っ//」
明日からの合宿も、が待ってると思えば。
「良い子にして待ってなよね」
「わ…私のがお姉さんなんだけど?!」
END.