第15章 合宿前夜のオネダリ。(月島蛍)
「ーーーーっ!!」
声にならない声。
潤んだ瞳から生理的な涙が溢れるのが見えた。
「………く…っ、」
何、これ…。
大して慣らしてなかったはずなのに、なんでこんな。
「トロトロな、わけ……」
「やっあっ…あっん、んんっ!」
「恥ずかしいこと言わされて…いつもより感じてんの?」
一旦グラインドを緩めると、腰を打ち付ける度に甘い声を上げていたはゆっくり僕に視点を合わせて右手を伸ばした。
細く白い手が、頬に添えられる。
「………私…いつも気持ち、良いよ?」
「…………ホントに、君って人は…」
無意識、なんだろうけど…。
いや、無意識じゃなかったら寧ろ怒る。
そうやってどれだけ僕を煽れば気が済むの。
「あ…っ!け、蛍…っ!」
「もう黙って……」
それ以上何か言われたら、僕がもたない。
再び腰を動かし始める。
汗ばんだ肌と肌がぶつかり合う音が静かな部屋に響く。
「あん…っ!蛍…す、き……好き…っ!んぁ…っ」
「……!だから……っ」
不意に言われた言葉に柄にもなくときめいて、のナカにいる僕が暴発しそうになる。
「あっあっ…!イ、く…ぅ……んっ!!」
「……僕、も…!」
絶頂を迎える寸前、彼女の腕を引いて抱き起こしキスをして抱き締めた。
「ずるい………また見れなかった…」
僕の肩に額を預けて、肩で息をするが文句を漏らす。
「そう簡単に見せないっていつも言ってるでショ」
「むぅ………私ばっかり恥ずかしいの、ずるい…私も蛍のイキ顔見たいのに!」
「ダメ」
向かい合わせで抱き合ったまま頬を膨らませてるけど、まだナカに入ってることわかってる?
「そろそろ抜かないと」
「抜く?」
「コレ」
「ひゃあっん…!//」
グッと一度下から突き上げるとみるみる内にの顔は赤くなる。
後処理をしてようやく落ち着いた頃、は言いにくそうに口を開いた。