第9章 シンクロハートビート。(菅原孝支)
「腰、大丈夫か?」
「は、はい…っ」
情事の後処理は先輩が全部してくれた。
そんな理由もあって急に恥ずかしさが込み上げてくる。
ボクサーパンツ姿の菅原先輩も直視できなくなってしまっ。
そんな私を見て不思議に思ってか先輩が隣に座って顔を覗き込んできた。
「、どした?」
「あの…先輩、何か着て下さい…ドキドキしちゃって私、見てられないです…//」
「はぁ~…お前はホントに!あんま煽んなって!」
「え?煽…?え?」
「そんな色気たっぷりの顔でドキドキしちゃうなんて言われたら俺また襲いたくなっちゃうだろ?」
「えぇっ?!」
先輩のトンデモ発言に大きな声を上げて驚いてしまう。
「大丈夫!の体に負担掛かるしこれ以上は我慢します」
そう言ってニッコリと笑って先輩は自分の服を手繰り寄せる。
Tシャツを頭にかけた所で私は先輩の手を掴んでその動きを止める。
「?」
「……先輩が、その、したいならしてください…私も、き、気持ち良かった…ですから」
「…………」
凄い事言っちゃったって自覚してる。
黙りこくった菅原先輩の様子を伺おうとしたら体がフワリと浮いて次の瞬間にはベッドに着地。
「どうなったって…知らないからな//」
「先輩になら…どうされても良いです」
「あーっ!ホント可愛すぎ……」
ギシリとベッドのスプリングが軋み出す。
目が合って同じタイミングで笑い合う。
どちらからともなく唇を重ね、啄むキスから徐々に深いものへと変えていく。
私の初めてが菅原先輩で本当に良かった。
出来れば、この先も先輩だけでいい、そう思ってるってこのキスが終わったら伝えてみよう。
END.