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蜜月の熱に酔わされて。(ハイキュー R-18)

第8章 はじまりの誓い。(菅原孝支)


「あっ…!こォ、し…くん…っ!!」

にも再び絶頂が訪れようとしていた。
ぎゅっと菅原のシャツを掴む。
菅原は瞑っていた目をそっと開ける。
目の前で揺れる胸、じわりと汗ばむ肌はほんのり桃色に染まっていた。
なんて官能的で、なんて愛しいのだろう。

「、先生…っ」
「あっあっ!ダメぇ…っ!」

何度か激しく腰を打ち付けた菅原はの最奥で熱を放つ。
薄い膜越しに感じるその熱を感じながらも背中を反らせ絶頂を迎えた。

「好き…孝支くん……」
「うん……俺も、大好き…」

その後は二人でベッドに潜り込み寄り添い合って何気ない話をしていた。

「あ、そうだ!」
「え?何…どうしたの?」

睡魔がすぐ近くまで来ていた所で菅原が突然声を上げた。

床に脱ぎ捨てたままのジャケットのポケットから小さな箱を出して中身を取り出す。
そして、の左手をそっと手に取った。


「孝支、くん……それ、」
「うん、貰ってくれる…?」


小さな石の付いた細身のリング。
の薬指にピッタリと収まったそれはベッドサイドの灯りに照らされてキラキラと光っていた。

「まだ、本物は買えないから…石もフェイクだけど。これから先もよろしくって意味と、後…虫除け?」
「虫除けって…ふふっ…」
「だって俺卒業じゃん?他のヤツが先生の事狙う可能性だってあるんだからな!?」
「孝支くん……」

深呼吸を一つしてリングの光るの手を握った。

「俺、先生との恋愛を高校の甘酸っぱい思い出なんかにするつもり更々ないよ」
「……っ」
「大学出て就職して、それで堂々と先生の事貰いに行くって決めてる」

心の何処かで、彼が高校を卒業したらこの恋は終わってしまうのかもって思っていた。
のそんな小さな不安さえも菅原は見透かしているのだ。

「敵わないなぁ…もう……」

涙が溢れた。

「卒業は終わりではなく始まりですって…これ武田先生の受け売りだけどさ、ここから俺達の新しい恋、始めよう」
「……うん…っ」



明日の門出の前に誓う。
二人の、未来。





END.
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