第2章 If 木村良平 is ヤンデレ……
いつしか、私が立てた仮定は、私の中で確信へと変わっていた。
『良平くん………もしかして………』
私はもう、言葉を失った。
だって………こんなことってある?
「分かったみたいだね?」
『のぶくんとのこと、だよね?』
私の言葉に良平くんの表情が陰った。
「…………いつから…………」
良平くんがぼそっと言った言葉を最後まで聞き取れなかった。いつから、ってなに?もう、本当に訳わかんない。分かりたくもない。
私はただ、良平くんに────
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【木村良平side】
いつから?
いつからのぶとスズは仲良くなった?
なんで、俺に隠れて会うようになった?
なんで、教えてくれない?
俺はいつの間にか、負の感情に呑まれていた。気づいた時にはもう遅く………。
「そっか………。俺だけを見るようにすれば、スズは俺だけのものに………」
ダメだと分かっていながらも止められなかった。いや、実際、本当にダメだと思っていたのだろうか。だって、事実、俺はスズを俺だけのものにしたいと思っていたのだから。だとしたら、好都合。
他の男なんかと話すな。
他の男なんかと会うな。
他の男なんか見るな。
スズは俺だけを見ていればいい。
俺以外、必要ない。
だったら…………
いっそ、閉じ込めてしまえばいいんじゃん?