第2章 新しい仲間
入学式が終わると、簡単なHRがあって、クラブ見学がある
クラブに入るつもりのない子は帰ってもいいという事だろう
私が帰ろうとするときっと徹に呼び止められてどんなに断っても丸め込まれて男子バレー部のクラブ見学に連れていかれ、マネージャーの勧誘をすごくやられるのだろう
が、今徹はクラスの女子に囲まれている……
今が、チャンスだ!
そーっと何の物音も立てずに教室から去ろうとすると、
「真輝ちゃん!
帰るんだね! ばいば〜い!」
と、徹の声が聞こえてきた
………見つかった……
……え……?
………今、なんて?
バイバイ………私、帰っていいんだよね?
………徹に見つかったのに、引き止められなかったってことだよね?……
振り返ってみると、徹は何もなかったかのようにまた女の子と喋ってた………
なんで、こんなに胸の奥の方がズキズキするんだろう
呼び止められなかったんだから、ホッとするべきなのに……
帰り道に、どこでバイトしようか考えながら歩いてても、真剣に考えられない自分がいる
………マネージャーなんて、絶対やらない
もう、バレーとは関わらないって決めたんだ………
そう、心に言い聞かせながら、歩いてた