第4章 再会
どうしよう。
いや待て、落ち着くんだ、私。
とりあえず カウンターから乗り出した身を戻して、ゆっくり座り直す。
……………
………………………
………………………………………どうしよう。本当に。
とりあえず、名前談義で目の前の仕事を忘れてた自分に反省。
……で、でも、その後すぐに呼び出されて赤葦さんは風のようにいなくなっちゃった訳だから…不可抗力…ですよね…?
誰ともなしに言い訳しつつ、空(天井)を仰ぐ。
仰いだ先で目に入った時計を見れば、時刻は15時45分。
そこでふと、浮かんだアイデア。
図書館を閉めるのは17時半。
運動部は完全下校時刻ギリギリまでやるはずだから、まだ時間はある。
……今回のことは、元はと言えば私が悪いんだし…
………届けに行こう。
行動派ではない私にしては大きな決意を固め、時間になるまで新刊に目を落とす。
今度こそ、邪魔する人は誰も来なかった。