第3章 調査兵団
少しの沈黙の後…
「…仲間を信用できないのか?」
その言葉が胸に突き刺さる
「…え?そんなことは…」
「確かにお前は強いかもしれねぇ
だが、皆お前に守られるために行くわけじゃない
ましてや死にに行くわけでもない…
一番は任務を全うすること」
は黙って聞いた
「それが、兵士の務めだろ
生きるか死ぬかなんてものは
そのオマケについてくるものだ
だからって俺は
死んだ奴が任務を全うできなかったとも思わねぇ
死んだそいつのおかげで
誰かが生き延びたのなら
それはもう立派な兵士としての
最期だ」
「…何もできずに死んだ人は
兵士失格…ですか?」
「何もできなくとも
立ち向かう意思があったのなら
それも兵士だ」
その言葉を聞いた瞬間、涙が溢れた
(死んだマルコも、フランツも…
他の亡くなったみんなも
みんな
立派な兵士だった…
みんな懸命に
生きていたから)
「お前が仲間を信じてやらなくてどうする
死んだ奴は無駄死にか?
お前がそいつらの分の意思を継ぐことで
そいつらはいつまでも生き続ける
必ずお前自身の力になる」
(そうか…
やっとわかった
リヴァイさんの強さの秘密
みんなの意思を
思いを
いくつも背負っているんだ)