第7章 裏切り者
「ハンジ…
エルヴィンからの最期の言葉
俺が受け取った
安心しろ」
「……………リヴァイ……」
「続きは帰ってからだ
荷馬車に奴らを乗せろ
ハンジ、エルヴィンを頼む」
「……ああ…
リヴァイも……たまには優しいね……」
「バカ言え
俺はいつだって優しいだろ」
そして調査兵団は任務を終え
帰ろうとしていた
は
捕まったベルトルトと同じ馬車に乗った
こいつも巨人化の可能性があるからと
手足は縛られ
口には詰め物…
「いいか、こいつも危険だ
絶対にほどくなよ!?」
兵士にそう言われ頷く
荷馬車が動き出した後
はベルトルトに話しかけた
「ベルトルト…?
体は?大丈夫…?」
小さく、コクンと頷いた
そして何か言いたげな表情で
顔を動かし何かを伝えようとしていた
「え?どうしたの?」
(詰め物を取らないと何もわからない…)
ベルトルトはうーうーと呻き声をあげる
「…何か、話してくれるの…?」
再びコクンと頷いた
は少しだけなら…と
ベルトルトの口に押し込められていた布を取り除いた
ゲホッ…と咳き込むベルトルトの背中をさする
「大丈夫!?
…つらかったよねこんなの…」
ベルトルトは
はぁはぁ…と息を整えた後
「…ありがとう…」
と呟いた
「ねぇ、ベルトルト…
何が…あったの??」