第7章 裏切り者
「エルヴィン団長ー!!」
巨人の手の中でぐったり倒れるエルヴィンの元へみんなが集まる
「!大丈夫!?」
風圧で飛ばされたの元へミカサがかけよった
「う……っ
私は大丈夫…!
どうなったの!?」
鎧の巨人の方を見ると
そのうなじからは
ライナーの姿
ハンジらによって体を巨人から切り離されているところだった
「ライナー……」
(本当に…ライナーが……
アニといい…ライナーといい…
なんで?どういうこと…
ベルトルトは…?)
以前体を押さえつけられたままのベルトルトは
涙を流し呻き声をあげ泣いていた
「敵の確保に成功した!
団長の様子は!?」
ハンジが急いでかけよる
「…行くぞ」
リヴァイはそれだけ言うと立ち上がった
「え…ちょ…!?
…エルヴィン…団長…?」
俯く兵士たち
「うそ…でしょ…?
ねぇ…団長…?
エルヴィン!!!」
「…ハンジ分隊長…!」
「ねぇエルヴィン!何寝てんのさ!
ほら…敵を見つけだしたよ!?
団長がずっと探してた…
敵を……
ねぇ?
エルヴィン……
こんなとこで死ぬような人じゃないでしょ…
私たちはやっと一歩…
先に進んだんだよ!!」
ハンジが巨人以外でこんなにも感情を表に出したのは
みんな初めてみるようで…
つられて泣き出す者
苦痛に顔を歪める者
様々であったが…
リヴァイとミケだけは
そんなハンジの様子を黙って見つめていた