第7章 裏切り者
それを聞き即座にミカサが巨人の膝の裏目掛けて飛んだ
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ザシュッ……
今までと音が違う…
鎧の巨人に傷をつけることに成功し
深くえぐられたせいで鎧の巨人が倒れこんだ
「エレンを!!返せ!!
エレン返せ!!!」
ミカサは何度も何度も
足を狙う
が、瞬く間に蒸気を発し傷が塞がってしまう
そして鎧の巨人が腕を振り上げ
ミカサ目掛けて振り下ろした
「ああっ…!!」
モロにくらってしまったミカサは地面に叩きつけられた
「ミカサー!!」
そのスキをついて鎧の巨人は立ち上がり
走り出す
「エルヴィン団長!どうしますか!?」
「……壁の外へ行く気か…」
「団長」
ハンジが声をかけた
「今は体制を整えよう
鎧の巨人はきっとあそこへ向かうはず…
これは賭けだけど…
巨大樹の森
きっとそこへ向かうはず!
巨人化の力があっても壁外じゃ
他の巨人の脅威に晒されるようだし…
戦った後だから
えらく消耗してるんじゃないかな?
…アニもあの巨大樹での次の日、寝込んでたらしいよ
だから!!
どこか巨人の手の届かない所で休みたいと思うんじゃないか⁉
巨人が動かなくなる夜まで!」
ハンジのその言葉に
エルヴィンが頷いた
「よし!
夜までだ!!
それまでに体制を整え
壁外へと進む!!!
場所は
巨大樹の森!」
「「「ハッ」」」
「…マジかよ…いきなり壁外とは…
エレンを攫われちまったしよ…
つーかライナーもベルトルトもこんな時にどこ行ってんだよ!」
「そうですよ…成績上位の二人がこんな時にいないなんて…
ミカサ…大丈夫ですかね…」
「サシャ、お前も人の心配ができたんだな」
「おい、こんな時にふざけてる場合か」
「これより場所を移す!
旧調査兵団本部だ!
そこで体制を立て直す!!」
そうして調査兵団は場所を移動し
旧調査兵団本部へと向かった