第7章 裏切り者
「………………は」
ワケもわからず本部に目をやる兵士たち
その時、崩壊した本部から
巨人の腕が突き出した
バキバキ…と音をたて地下から出てきたのは
鎧の巨人であった
「なっ…⁉鎧の巨人⁉」
「なぜこんなところに⁉」
「エレン!」
突然エルヴィンが呼ぶ
「は…はい!!」
「巨人になれるか?」
「…あいつを…どうしたらいいですか!?」
「中身をひきずりだせ」
「…‼やっぱりあいつの中にも誰か入って…‼
…………っ!
…………いっ…てぇ…!!
………なんでだよ………
なんでまた…………
巨人になれねーんだよ!!!」
エルヴィンはエレンの様子を見ながら
やはりか…と呟く
(動揺が原因か……?
強い目的意識がないとダメ…
ここは、一か八かだ)
エルヴィンは再びエレンに声をかける
「エレンよ、鎧の巨人の正体は
ライナー・ブラウンだ」
「………は?な、何を…?」
「君たち104期の中ですでに二名の巨人が出ている
…どうだ?裏切られた気分は?」
「……え、ライナーが…?
何かの間違いじゃないですか⁉」
「私の目の前で巨人化してくれたよ
…さぁ、エレン
君は、中身が誰であろうと敵を蹴散らさなければならない
わかるだろ?
………早くしないと奴が地上へ出てくる」
「……あ………俺は………」
そこへミカサがやってきて
巨人化に失敗し血だらけになったエレンを目の当たりにし顔がゆがむ
「エレン…巨人になろうとしてるの…?」
「私が指示した
エレン!迷ってる暇はない!
奴がくるぞ!
…全員!対象を鎧の巨人に!
これより捕獲にかかる!」