第7章 裏切り者
コンコン
「おーいベルトルト!起きろ!」
返事はない
コンコンコンコン
「おーい!開けるぞ…っ
うおっ⁉びっくりしたー…」
部屋から出てきたのはライナー
「なんだお前もまだ寝てたのか?
ベルトルトも起こしといてくれ」
「……………」
「……?おい?ライナー?
どーした?」
「…ベルトルトは……」
「ん?ベルトルト?
部屋にいねーのか?」
何も答えず真っ青な顔でうつむくライナーの姿を不思議に思い
ジャンは部屋を開けた
「…ベルトルト…いねぇじゃん
どこ行ったんだ?」
「……なぜだ…
俺の…せいか……?」
ぶつぶつと独り言をつぶやくライナーの肩をガシッと掴んだ
「なぁ!ライナー!
お前どーしたんだよ⁉
ベルトルトがどうかしたのか⁉」
なおぶつぶつとつぶやくライナーを無理矢理
「…とりあえず食堂行くぞ!」
とひっぱって行こうとした
その時、ジャンの手はパシッと払われる
「!?」
「…悪いな…ジャン…
少し、確かめたいことがある
俺は遅れると伝えておいてくれ」
「なっー⁉
お、おい!ライナー⁉」
ジャンを残しライナーは走り去った