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[進撃の巨人]この残酷な世界で

第5章 人


クリスタの作戦とはこうだった










「私が上に行って憲兵団にかけあって鍵をあけてもらうの!」










「へ?


何言ってるのよ!

そんな真っ正面から行って鍵なんてあけてくれるわけないし

なによりクリスタの命が危ない…!」



するとクリスタは
背中に背負っていた荷物の中からゴソゴソと布のような物を取り出した



「それは?」






「お洋服だよ

いつもの私服では絶対着ない

ちょっと高価なやつなんだけどね」





いまいちクリスタの行動が理解できない






「んー…ねぇクリスタ一体どういうこと?」










クリスタは意を決意したかのようにパッと顔をあげると











「私ね…元は貴族の出なんだ!




本名はヒストリア



ヒストリア・レイスが本名」






「ヒストリア…貴族…?」






貴族とは程遠いシガンシナ区で生まれ育ったにはピンとこなかったが





リヴァイは何か気付いように

クリスタをチラッと見上げた





「でも…不貞の子だから…

跡取り問題で家を追い出されたの


本当は殺されるはずだった


けど…名前を変え今後一切レイス家とは関わらない約束で生かせてもらえた…」






「…!そんな…そんなことが…

あ…じゃあなおさら行かせられないよ!

捕まってしまう!」





「大丈夫だよ

私の存在はレイス家と一部の政府関係者しか知らないから…

憲兵団くらいなら楽に騙せる」





必死に笑顔を作りそう言うクリスタ





「大丈夫だから…ね?

信じて…」





は迷い言葉を発せずにいた
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