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[進撃の巨人]この残酷な世界で

第5章 人


「……やっと………会えたっ……‼‼」







暗闇の中

そこにいたのは

まぎれもなくリヴァイの姿だった





「……なんでお前が…」




今まで聞いたことのない

今にも消えてしまいそうなほどか細い声のリヴァイに
ショックを受け

その場にぺたんと座り込んでしまった














クリスタがどこからかランプを見つけ出し
この辺りを明るく照らした









「…はっ……⁉

リヴァイさん‼‼血が‼」







リヴァイは上半身裸で

腹部には雑に巻かれた真っ赤に染まった包帯




処刑までなんとか生かしておくための
とりあえずの処置をした

という感じだった







ずっとうつむいていたリヴァイが
ゆっくりと顔をあげる





「………大丈夫だ、それより


エルヴィンは………………無事か?」




「団長は無事です

あのまま王都の病院にいたらまた命を狙われかねないので…

ハンジ分隊長たちの手によって安全なところにうつされたみたいです



なので後は

リヴァイ兵長だけです!」


クリスタが言った









「そうか…無事か…」


団長の無事がわかったとたん安心したのか
少し安堵の表情を見せる





リヴァイにとっては

調査兵団という場所が大事で

なによりエルヴィンの存在が本当に


本当に大切なんだと


その時わかった








昔、王都の地下街でゴロツキだったリヴァイを

調査兵団に誘ったのがエルヴィンだという話は聞いたことがあったが


詳しい話は知らない





あのリヴァイですら一目置く存在のエルヴィン




何度も何度も


団長や仲間とともに死線をくぐり抜けてきたからこそ

信頼がうまれ




大切な場所になっていったんだ









だからこそ


その大切な調査兵団を無くそうとする奴等が
許せなかった




今まで死んでいった仲間を無駄死にさせる
政府が





リヴァイは許せなかった











「ねぇ、

私に作戦があるんだけど…」


突然クリスタが言う




「作戦……?」
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