第5章 人
(今何時だろう………
リヴァイさんは無事なんだろうか…)
(ううん きっと無事
信じよう)
長い階段を降りると
暗くてよく見えないが
両側に無数の牢屋が並んでいるように感じる
中に人がいるのかどうかは
よく意識を集中させないとわからないほどだった
「こんなところに…リヴァイさんが…?」
「
兵長の名前を呼んであげて
いたら気付いて何か合図をくれるかもしれない」
わかった…と頷くと
「リヴァイさん
リヴァイさん…
です
リヴァイさん……
いらっしゃいますか……?」
と、何度も
何度も名前を呼んだ
リヴァイの名前を呼ぶたびに
涙がつーっと頬を伝う
「リヴァ……イさん………
…………どこですか…………………
リヴァイさん……
リヴァイ……さん…
リヴァイさん」
その時
カラッ…コロコロコロ……
と、何か小石みたいな物が転がる音が聞こえた
「⁉…リヴァイさん?
どこ…………⁉
リヴァイさん!」
カランッカラカラカランッ……
「リヴァイさん!どこですか⁉」
カランッ…
のかかとに小石が当たった
「あ………」
は小石が投げられた方を振り向き
牢屋に手をかけ中を覗き込む