第5章 人
「おはようー!寝坊しちゃいました…」
「が寝坊だなんて今日は雨か?
いや雪か?いやいや槍でも降ってくるんじゃねえの?」
そうユミルが笑い出す
「もうユミルったら!
確かに珍しいけど…
寝坊なんて誰でもあることだから気にしなくて大丈夫だよ」
「あはは…ありがとうクリスタ」
「別に今日も待機だろ?
団長も兵長も留守だし…しかも今日は分隊長やら上の奴らほぼいないぜ?
なにしたって大丈夫だろ」
「ユミルそうだけど、それでも規律はちゃんと守らないと…
それにしても本当に今日はどうしたんだろう?
いま食堂にいるのはほぼ新兵ばかりだ…」
あたりを見渡すとアルミンの言うとおり
人数はかなり少なかった
の脳裏に今朝の出来事が浮かんだ
「……やっぱりなにかあったんだ」
昼食を食べながら考え込んでいると
バンッと勢いよく食堂のドアが開け放たれ
ハンジと数人の部下が息を切らしながら入ってきた
「みんな、全員いる?
……いいかい?重大な話をするよ」
唐突に言われたその言葉に
なにか胸がぎゅうっと締め付けられるような
そんな落ち着かない気持ちになった