第5章 人
コンコン
「いる?入るよ」
時刻はお昼をまわろうとしていた
朝食にも昼食にも降りてこないを心配して
ミカサが様子を見にきてくれた
「……寝てるの?
?もうお昼!
起きてっ………?
…………?」
シーツにくるまって眠るの顔を覗きこむと
苦痛にゆがんだ表情
頬には涙のあと
「…!どうしたの⁉ねぇ起きて!」
ミカサにかなりの力でゆさゆさと揺さぶられる
「うう………ん………?
……………あれ?ミカサ…?
どうしたの?」
ミカサはじーっとの顔を見つめ
ほどなくしてハァーっとため息をつく
「おはよう
でももうおはようじゃなくて
こんにちはの時間
どうしたの?寝坊なんて…」
寝ぼけた頭で時計に目をやってから少しの硬直
こういう時に限ってパッと時間の計算ができない
ようやく把握すると
「ごめんミカサ!
起こしにきてくれたんだ…ありがとう」
そう言って急いで着替え始める
「うん、今日も待機だから別に大丈夫なんだけど
来ないから心配した
ねぇ…?
どこか、体の調子でも悪いの?」
髪を整えながら鏡ごしにミカサを見た
「え?体は普通だよ?どうしたの?」
「すごく苦しそうな顔で寝てたから」
「そう…なの?
うーん…変な夢でも見てたのかな?」
それを聞いたミカサは安心したのか優しい顔つきになった
「問題ないならよかった
じゃあ、先に下で待ってる」
時計の針が
12時ちょうどをさした