第2章 〜春、桜と君と。〜
いつ果てたのだろう。
その問いが朝一番の優梨の気持ちだった。
隣には気持ち良さそうな顔をしてすやすやと眠っている愛しい彼氏がいる。結ばれたんだという実感はあっても、汗でベトベトだった自分の身体がなぜ綺麗になっているのか。いつことを終えたのかなどの記憶は全然頭に浮かんでこなかった。
でも。
結ばれるということの嬉しさ、痛みよりも愛しさを知れた。優梨にはそれだけでよかった。
だから優梨は赤葦の髪をかきあげ、おでこにそっとキスを落とした。
すると、赤葦は目が覚めたようで。
優梨を優しく抱きしめ、おはよう。と言い唇にキスをした。
願わくば。
こんな幸せがいつまでも続きますように。
ー✩°。⋆Fin✩°。⋆ー