第4章 親子
「ああ、まだ少しやることが残ってるので。」
牛島「それなら、明日、俺が手伝う。」
ちょっと強引な若利さんに資料を取り上げられる。
「あっ、」
牛島「体を壊したら、元も子もない。ほら、帰るぞ。」
「あ、はい...。」
言われるがまま、若利さんの後ろをついていく....。
普段は、院長の娘というだけで、みんなが引き下がるのに。
これは、これで変なカンジだ。
牛島「......院長の娘なのに、悪い。」
「ああ、....え?」
いまなんて?
院長の娘??
牛島「仕事があったんだろう?無理やり帰らせてしまって、申し訳ない。」
「あ、っ、ああ(笑)大丈夫です。私が院長の娘だと...。」
牛島「母さんに前々から聞いていたからな。さっき、母さんに口止めされた。普段は知らないフリをしろと。」
「まぁ、そうですよね!牛島さんのこと小さいときから知ってるし...(苦笑)」
牛島「大丈夫だ。同僚には話さない。」
「ありがとうございますっ。助かります。」
牛島「ああ。まぁ、乗れ。」
「はい♪」
そこからも、他愛の無い話をして、マンションまで送ってもらった。
見た目は無口そうだけど、意外と話してくれるし、頼れる人って感じがする。
ボストン大学病院出身
牛島若利
27歳
残りそうな予感。