第14章 月の光*黒子
「へぇー!影のプレイスタイルかぁ~」
「はい。青峰くんは強いです。…光が強いほど影も濃くなる。」
「大くんは、太陽みたいだもんね!あんなに皆の力になれて…ほんと、あごがれちゃうなぁ~!…楽しみにしてるね、テツくん!」
そう言って彼女は微笑んだ。
でもその微笑みには、悲しみが映し出されていた。
『皆の力になる』
それが彼女の求めるものだって、なんとなくわかった。
…確かに青峰くんは太陽のような光を持っています。
でも茶倉さん。あなただって輝いていますよ。
皆を包み込む、柔らかい月のような光で。
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「…い。……おい!黒子!」
「…どうしたんですか火神くん?」
「いや、呼んでも反応ねぇからよ。…さっきの奴のこと考えてたのか?」
「…秘密です。」
それだけ言うとボクはスタスタと歩き出した。
「はぁ!?ちょ、ちょっと待てよ!!」
今、ボクの側には新たな『光』がいます。
でもあなたはボクの『光』のままです。
変わらなく輝き続ける光なんです。