第12章 なんかイラつく*高尾
「ねぇ、和くん?やっぱりその…重くない?」
振り返ると優ちゃんが困った顔を浮かべていた。
「そんなわけねーだろ☆いつも真ちゃん乗せてるんだし!ゆっくりしろよ!」
気遣いが嬉しい。
(隣にさも当たり前のように座っている誰かとは大違いだなww)
と思っていると…
「高尾。疲れたら変わってやるのだよ。」
「!?」
(真ちゃん…今なんて…!?)
初めてだぞ!?そんなこと言うの!?
(あっ…!)
そこでオレは気付いた。
真ちゃんも優ちゃんに良いとこ見せたいんだな。
「いや!全然平気だぜっ♪…ありがとな、真ちゃん☆」
「…!お前にそんなこと言われると気持ち悪いのだよ!」
そんなやりとりでクスクス笑う優ちゃんの笑い声が心地よかった。