第2章 入学*茶倉
(し、真くん!?)
ほかの生徒よりも高い身長。
特徴的な黒縁のメガネ。
そして緑がかった髪。
どこからどう見ても真くんだ。
あれが別人だと言われても、私は信じない。
私の記憶が…とかそういう問題じゃなくて、一目見たら忘れないだろう。
(代表なんて…さすがだなぁ!)
知り合いを見つけることができて、嬉しくなる。
そして堂々とあいさつする姿を見て、勇気をもらった。
(何とかなるよね!!)
先ほどまでのマイナスな思考はどこかへ飛ばしてしまおう。
人知れず安堵の息をつく。
さっきまで考え込んで、落ち込み気味だった私の心は軽くなった。
(部活も楽しみだなぁ!)
また真くんと会える。
新たな日常と再開の予感に、
私の胸は大きく高鳴った。