第10章 流石なのだよ*緑間
流石なのだよ。
いや、こうなることはわかっていたが。
あいつの能力さえあれば…
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「私は映像記憶の能力を持っているんです。」
みんなの前で茶倉はそう切り出した。
「映像記憶?なんだよ、それ?」
木村さんが聞き返す。
「えっと…映像記憶っていうのは、私の体験したことを映像の状態で覚えている…つまり、視覚と聴覚で経験したことは忘れないんです!」
中学の時に比べて、説明が巧くなっている。
(ちなみに中学時代は、うまく伝わらずに赤司が解釈して説明していた。)
それでもやっぱりわからない奴も多いらしい。
顔がそう言っている。
仕方がない。助け船を出そう。
「例えるなら、茶倉の頭はビデオなのだよ。」