第60章 今の気持ち*緑間
「……………」
「……………」
「だめ…かな…?」
茶倉の話を聞き終わり、沈黙が降りた。
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「ごめんなさいっ!私、今はどちらとも付き合うことは出来ませんっ!」
ピョコッと頭を下げながら、茶倉は自分の気持ちを述べた。
「…私はまだ、好きっていう気持ちに自信が持てないの。だから今、結論を出すことは自分にとっても2人にとっても…駄目だと思ったんだ。だから……わがままかもしれないけど……」
そこで一息ついて、言葉を続けた。
「今は誰ともつき合えません。…………もうちょっとわがままを言うなら、3人で一緒っていう状態には戻れないかな…?」
茶倉の目はうるうると涙目になっていく。
俺は驚いていた。
茶倉がこんな風に自分の気持ちを話すことなど滅多にない。
過去を聞いた時が初めてだったと思う。
……そんな茶倉の素直な気持ちを聞くことが出来、少しうれしさを感じた。
「……だめ、かな?」