第56章 コワレユクヒビ*茶倉
あれから数週間が過ぎた。
和くんと真くんとの関係はだんだんと戻りつつあった。
「いや~、優が戻ってくれてよかったわ~」
「いつも通りだったけど…」
「いや、全然違ったわよ!?登校拒否おこすんじゃないかと思ってたもの。」
とお母さんに言われるくらい、沈んでいたようだ。
確かに友達とかにも
「高尾くんと緑間くん、いいの?」
「えっ?」
「いや、あんたたちいつも一緒だったから…」
と言われた。
でもとりあえず今は大丈夫。
前のように戻れて嬉しさを感じていた。
……崩壊の音に、私はまだ気付かなかった。