第50章 心は影に押されて…*茶倉
「昨日は色々はすみませんでした。」
みんなから少し離れた場所に行くと、急に謝られた。
「どうして謝るの?」
「……ボクの言葉で、茶倉さんを悩ましているようでしたから。」
(!?)
「な、何でわかるの!?」
私の心を見透かされた発言に、驚きを隠せない。
「わかりますよ。」
そう呟いたと思うと、テツくんの手が私の目の下に触れた。
「っ……!」
「このくまが証拠です。…寝ていないんでしょ?」
その言葉に私は反射的にコクリと頷いた。
「…………そうですか。」
その言葉からは気持ちが感じられなかった。
…ただ、わからなかっただけかもしれないが。