第47章 夜に咲く花*黒子
茶倉さんの提案で花火をする事になりました。
花火なんて久しぶりなので…結構楽しみです。
…前から花火を持った茶倉さんが来ました。
軽く300は越えているようで、歩くのも大変そうです。
なにかお手伝い出来れば……
「お、優ちゃん!オレも持つぜ?」
「ありがとう!和くん!」
高尾君がヒョイッと花火を持ちました。
……ボクも負けてはいられません。
「茶倉さん。ボクも手伝います。」
「わっ!」
突然現れたボクに驚いたようで、花火を落としてしまった。
ボクの中では寂しさと申し訳なさが広がる。
「ごめんなさい…」
「テツくんは悪くないよっ!手伝ってくれるんだよね?ありがとう!」
茶倉さんはニッコリと微笑んだ。
……やっぱり茶倉さんは優しいです。
どうすればいいんでしょう?
この気持ち、抑えられそうにありません。