第43章 突撃☆茶倉家の晩御飯*高尾
「いやー優が男を連れてくるなんてなぁ!しかも2人も!」
さっきから真意が読めない。
さすが、俳優ってか…?
「話って何なのだ…ですか?」
(ブッ…!)
敬語の直した真ちゃんが面白すぎる。
オレは必死で笑いをこらえた。
「君たちのことはいろいろ聞いてるよ。……僕は優の側にいてやることが出来ない。……だから君たちには感謝している。君たちが側にいてくれているなら安心できる。…実際に会ってわかったよ。」
一度言葉を切り、大きく息をついてから、言葉を続けた。
「優を任せても良いか?」
「……………」
「……………」
春さんも雅樹さんも…
そして桜花ちゃんも……
優ちゃんの事故が深く残っているのだろう。
オレらには考えられないほど辛く、重い出来事だったはずだ。
それをオレたちに託してくれる……
「「はい!」」
優ちゃんを守りたい。
そして…やっぱりオレは優ちゃんが好きだ。
この思いは軽いものなんかじゃない。
オレの決心は固かった。