第38章 試合の行方*茶倉
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控え室の空気は暗かった。
それはそうだろう。まさか負けるなんて…
選手の表情には涙より怒りが浮かんでいた。
唇を噛み、うつむいている。
私は何も言えなかった。
みんなを見ていて不意に涙が出そうになる。
(泣いちゃ、だめ)
選手の皆さんの方がよっぽど悔しいはずだ。
私が泣くのもおかしいだろう。
沈黙は続く。
どれくらいの時がだっただろう。
突然真くんが立ち上がって、そのまま外へ出て行った。
呆然のなる皆さん。
「あ…私、探してきます!」
体がとっさに動いていた。