第6章 再会*緑間
他と比べても低い身長。
ややおどおどとしながら、ぴょこぴょこ歩く姿。
そして、ふわりとした茶色い髪。
見間違えるはずがない。
(茶倉なのだよ!)
何か言いたそうにこちらを見ている。
(あいつも、俺に気づいているのか…?)
そちらの方へと歩くとあいつは、ぱぁぁと笑顔になる。
(…ふ。忙しい奴なのだよ。)
もう俺には他の女子たちは見えていなかった。
「茶倉!」
「真くん!久しぶり!!やっと気づいてくれたー!」
久しぶりに聞く声に嬉しくなる。
「あっ!そうだ!………はい!爪ヤスリ。中指の爪、少し長いかなぁって。」
(さすがなのだよ…)
「ありがとう。…お前もここだったのか。」
「うん!」