第29章 明かされる過去~前編~*茶倉
「私の……過去について。」
話していいのか?
わからない。
でも2人には知ってほしいって思った。
「誰にも話したことがないから…うまく話せるかわからないけど…」
この話を聞いてどう思うのかな?
そもそも聞きたくなんかないかもしれない。
あれだけ泣いたのにまた涙は出そうだった。
「初めてなのか?…それってオレたちが特別ってこととか?」
いつものような和くんの笑顔。
真剣な真くんの顔。
いつも勇気をくれる。
「うん…」
私が素直にうなずくと、2人は顔を見合わせてふっと笑った。
「聞かせてくれ。」
「もちろん聞くのだよ。」
「…ありがとう。」
いつも2人の優しさに救われてる。
前に進みたい。
2人みたいにもっと強くなりたい。
…私は過去と向き合う決意をした。