第28章 涙の彼女は散りゆく桜のように…*高尾
優ちゃんが突然出ていった。
なぜかはわからない。
でも追いかけるべきだと思った。
「俺はグラウンドを探す。人も集まってきているからな…見つかりずらいかもしれないな…」
「わかった。オレは校舎内を探す。」
そこで二手に分かれた。
(優ちゃんが行きそうな場所か…)
校舎内にもまだ人が多いし、簡単には見つかんねーぞ、これ!?
オレは窓から外を見た。
きれいな夕焼け。
(ん?…空か!)
あそこにいる。
あくまで予想なのに、なんだか確信を持てた。
オレは人混みをかき分け、走り出した。