第4章 出会い*高尾
「新体操とか興味ない?」
「野球部のマネージャーやらないか?」
「漫研入らないー?」
「いやいや、手芸部に!」
うわーあの子超囲まれてるよ。
…どれを選ぶのかな?
「あ、あの…お気持ちは嬉しいのですが…入りたい部活があるので…」
少女は控えめに意思表示をする。
「やっぱ、うち?」
「いや野球部に!」
その意思表示も先輩たちに打ち消される。
そしてそうやってる間にも人はどんどん増えていく。
「…あの……えっと……」
先輩たちはもう彼女に関係なくもめ始めてた。
「いや…私は…」
彼女の声は人混みで消されてしまう。
しょうがない、助けてやるか☆