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落ちる、

第1章 食事から


何となく会話が止まって、音楽だけがどうにか2人の空気を保った。
「いつか猫に会いに来る?」
突然の提案。
「え?」
あまりのことでさすがに驚いた。
「冗談だよ。」
ははっと軽く笑い飛ばす岩本さん。

どうも、彼の真意が読み取れない。
何を考えているのか分からない。

「あっ、ほら、見えてきたよ。」
指さされた先を見ると、丘の上の公園だった。
駐車場に車を止めて降りると、駐車場は明るくても、公園の中は真っ暗。

他に車は無かった。

「穴場なんですか?」
「うん、ガイドブックとかには載ってないみたいだね。」
そんな所を知っている岩本さんのセンスに脱帽。
「ちょっと歩くよ。」
歩き出した岩本さんの後をついて歩いた。
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