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落ちる、

第1章 食事から


公園の中には街を見下ろすための建物があって、階段を上がると見晴台になっているようだった。
急な階段、ヒールのせいもあって足がもたついた。
「大丈夫?」
前を歩く岩本さんが、自然な流れで手を差し出す。
ドキッと胸が高鳴った。

差し出された手を一瞥する。
頼りがいのある大きな手だった。

「大丈夫です、1人で上れます。」
介助を断ってまた1段上る。
「そう?」
岩本さんもまた1段上って見晴台を目指した。
会話はなされなかった。
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