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落ちる、

第2章 夜景の前で


見晴台に出ると、風が頬をなでた。
「ほら。」
岩本さんの先には、銀河のような都会の夜景が広がっていた。
「わぁ!」
手放しで喜んで夜景を眺める。

黄金色の光に、赤や青、緑といろんな色の光が見える。
街があんなに小さくて遠い。
でも秋の澄み切った空気で、これだけの距離があっても曇る事なく、光はあたし達まで届いていた。

「綺麗ですね。」
思わずうっとり見ていた事に気付き、慌てて岩本さんに話しかける。
「そうだね。」
すぐ隣で一緒に眺める岩本さんは、どこからどう見ても大人の男性で。
夜景と同じくらい、見とれてしまいそうになった。
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