第5章 ミゼレーレ
「少し無理させちゃったかしら?」
立て続けにイカせ過ぎたのか、ぐったりと横たわり肩で息をする。
瞳孔は開いたままで、まだ薬は抜けていないようだったが、このまま寝かせておけば、身体の方は明日の朝にでも元通りになるだろう。
しかしその後に控えている問題の事を考えると、頭が痛い。
ベッドのスプリングを軋ませ、の隣に身体を倒すと、それだけでふにゃりと幸せそうに笑うもんだから仔犬をあやす様にくしゃくしゃと頭を撫でてやる。
すると顔が見えないようアタシの胸板に額を押し当て、は恥じらいながら言った。
「はくしゃくの…ぜんぶ、ください…」
熱の集まった下腹部に、そっと小さな手が触れた。
カチリ、と頭のどこかでスイッチが入るような感覚がした。
壊れたみたいに蕩けた表情を浮かべる彼女を一瞬で組み敷いて、膝を使って股を開かせる。
「アラ、初心な生娘だと思ったら…そんなの一体どこで覚えてきたのかしら……厭らしい子」
充血してぷっくりと膨らんだ肉芽を、いたぶるようにグリグリと押し潰す。
「あ゛ああっ、いやあ、いやぁぁぁ」
悲鳴の様な声が響くが、その腰はびくびくと悦びに震えていた。
「アンタの宗教じゃ婚前交渉は罪になるんじゃなかったの?」
片方の手で引き続き蕾を刺激し、残った手は二本の指で膣を荒らす。
「こんぎの…よて、い、など……あるわけ、ないっ、じゃ、ないです、か……だからっ」
受け止めきれない圧倒的な快感に身体を震わせ、苦しそうに酸素を求めながら、それでも言葉を止めない。
「…わたしを、だいて…くだ、さい」
焦点の定まらない、とろんとした瞳は媚薬せいなのだが、それでも何かを訴える様なそんな意志を感じさせる目だった。