第3章 〜潤〜
愛利と付き合い始めたのは
高校3年生
まだ18才だった
高2で同じクラスになって
そん時は俺もうジャニーズだったし、学校のイベント事とかあんま参加出来なくて
周りも松潤はしょうがないよね、みたいな雰囲気で
体育祭やら文化祭やら準備なんかほとんどしないで
いたら
“松潤もクラスの一員なんだから手伝わなきゃ
ダメ”
なんて言われてニコッて笑われたら
もうやばかった
ざわつく教室の中でもあいつの声だけはすぐ分かったし
あいつを見ると自分が自然と笑顔になることに気付いた
早く俺のもんにしないと誰かに取られるっていう思いと
告白して振られる位なら
っていう思いの葛藤の中
1年後
思いを告げた
『夢みたい』
と目に涙をいっぱい溜めて笑うあいつを大事にしようと思った
緊張して強張りながら
そっと俺の手を握るあいつの小さな手を
ずっと離さないでいようと思った
『潤、大好き。』
と言いながら笑うあの笑顔を
ずっと守ろうと思った
あいつの細い体を抱きしめながら
『ずっと一緒に居よう』
と言ったその約束を
守ってやりたかった
全部ウソじゃないんだ
今更何を言っても信じてもらえないかもしれないけど
あの時のあの想いはウソじゃない